勉強が好きになるのも嫌いになるのも親の言葉で決まる

親野 智可等先生に聞く!子どもが伸びる3歳からの習慣 vol.6

本連載では、幼児期の子どもとの向き合い方、子どもを伸ばすための日々の取り組みについて、23年間の教師経験に基づく勉強法や子育て法を提案する人気教育評論家の親野智可等先生にお聞きします。

親の言葉が子どもにどう響く?

みなさんは、「勉強しなきゃダメでしょ」「こんな問題もできないの?」「もっとしっかり考えなきゃ」などと子どもに言っていませんか?
こういう否定的な言葉を浴びた子どもは、「勉強なんて不快。大嫌い」と感じるようになります。

なぜそうなるのでしょうか?その理由は2つあります。
1つめは脳科学で言うところの「脳の勘違い」が起きるからです。子どもは勉強自体を不快と感じたのではなく、親の言葉を不快と感じたのです。でも、それが勉強に関して言われたので、脳が勘違いして勝手に結びつけてしまい、「勉強なんて不快」という結論に至るのです。

2つめの理由は心理学でいうところの「すっぱいブドウ効果」が働くからです。
これはイソップ童話の『すっぱいブドウ』という話が元になっています。狐がおいしそうなブドウを見つけて取ろうとします。でも、何度ジャンプしても届きません。諦めるとき、「あれはすっぱいからいらない」とつぶやきます。ブドウの価値を下げることで、自分のプライドを守ろうとしたのです。

同じように、親が勉強について叱ってばかりいると、子どもは「勉強がそんなに大事?勉強より大事なものがあるんじゃないの?」と感じるようになります。つまり、勉強の価値を下げることで自分のプライドを守ろうとするわけです。

肯定的な言葉を贈る

このように、否定的に言われたものは何でも「不快で価値の低いもの」と感じるようになります。勉強だけでなく、片づけについて言われれば、「片づけなんて不快で価値の低いもの」となるのです。

ですから、この逆に肯定的な言葉を贈ることが大事です。「できたね」「がんばってるね」「うれしいね」とほめましょう。うまくほめられないときは、部分に注目してください。そうすれば、ほめられる部分が見つかります。

また、それほどの事実がなくても、取りあえず肯定的な言葉を贈りましょう。なぜなら、親から見ると大したことがなくても、その子にとってはこれで精一杯ということが多いからです。


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親野智可等(おやの ちから)

教育評論家。本名 杉山 桂一。長年の教師経験をもとにメールマガジン「親力で決まる子供の将来」を発行。具体的ですぐできるアイデアが多いと評判を呼び、新聞、雑誌、テレビ、ラジオなど各メディアで絶賛される。また、子育て中の親たちの圧倒的な支持を得てメルマガ大賞の教育・研究部門で5年連続第1位に輝いた。読者数も4万5千人を越え、教育系メルマガとして最大規模を誇る。『「叱らない」しつけ』(PHP文庫)などベストセラー多数。人気マンガ「ドラゴン桜」の指南役としても著名。全国各地の小・中・高等学校、幼稚園・保育園のPTA、市町村の教育講演会、先生や保育士の研修会でも大人気。講演依頼とメルマガ登録は「親力」で検索してHPから。
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編集:コンパス編集部