幼児期の家庭学習は楽しい遊びの1つとして行う”楽勉”が基本

【新連載】親野 智可等先生に聞く!子どもが伸びる3歳からの習慣 vol.3

本連載では、幼児期の子どもとの向き合い方、子どもを伸ばすための日々の取り組みについて、23年間の教師経験に基づく勉強法や子育て法を提案する人気教育評論家の親野智可等先生にお聞きします。

「楽しい」経験から始める家庭学習

脳を構成する神経細胞のことをニューロンといいます。そして、ニューロン同士を結びつけて情報を伝達する部分をシナプスといいます。生まれたばかりの赤ちゃんにはシナプスがほとんどなく、生まれてからいろいろな刺激を得ることでシナプスが増えます。中でも本人が「楽しい」と感じながら頭を使っているときに、シナプスが一番増えるそうです。

 そして、シナプスが多ければ多いほど、脳の処理能力が上がって、いわゆる「頭がいい。勉強ができる」という状態になります。ですから、親が「幼児期の家庭学習」をやらせようと思って本人が楽しめないことを無理にやらせても子どものためにはなりません。楽しい遊びの一つとして行うことが大切なのです。それを私は「楽勉」と呼んでいます。

 例えば、平仮名を身につけさせたいと思ったときもそうです。実際にあった話ですが、あるお母さんは、小学校の入学説明会に参加して急に意識が高まり、帰宅途中に平仮名のワークを買って帰りました。そして、帰宅後、子どもに「さあ、これが『あ』という字だよ。わかった?さあ、書いてごらん」とやってしまったのです。
これは子どもにとって苦痛以外の何ものでもありません。「平仮名なんてつまらない。ぼく、嫌い」となってしまう可能性が高いのです。

 大切なのは、「平仮名を教える」ではなく「平仮名で遊ばせる」という発想で臨むことです。例えば、平仮名の積み木、パズル、クイズ、カルタ、絵本などを楽しむ中で自然に平仮名を読めるようにします。十分読めるようになったところで、書く段階に進みます。この段階なら平仮名のワークも楽しめます。

こういった自然な流れなら、子どもは楽しいと感じながら進めますし、それによってよく身につくのです。「数」についても同じで、「数」で楽しく遊ぶという発想が大事です。英語についても、英語で楽しく遊ぶことを優先しましょう。


今後配信予定のテーマ>
◎なぜ、本の読み聞かせが子どもを本好きにするのか?万難を排して毎日読み聞かせをしよう
◎幼児期の本物体験が子どもの感性と知性を鍛える
◎勉強が好きになるのも嫌いになるのも親の言葉で決まる   など

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親野智可等(おやの ちから)

教育評論家。本名 杉山 桂一。長年の教師経験をもとにメールマガジン「親力で決まる子供の将来」を発行。具体的ですぐできるアイデアが多いと評判を呼び、新聞、雑誌、テレビ、ラジオなど各メディアで絶賛される。また、子育て中の親たちの圧倒的な支持を得てメルマガ大賞の教育・研究部門で5年連続第1位に輝いた。読者数も4万5千人を越え、教育系メルマガとして最大規模を誇る。『「叱らない」しつけ』(PHP文庫)などベストセラー多数。人気マンガ「ドラゴン桜」の指南役としても著名。全国各地の小・中・高等学校、幼稚園・保育園のPTA、市町村の教育講演会、先生や保育士の研修会でも大人気。講演依頼とメルマガ登録は「親力」で検索してHPから。
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